番茶の基礎知識 vol.1






煎茶の加工過程で除去される、大きな葉や、遅摘みの葉からできているお茶を

お番茶

といいます。その製造過程は煎茶と同じである、というのが定義です。ので、本来は緑色のお茶なのですが、お番茶会メンバーにとっては強く焙じた茶色いお茶を思いうかべる方がほとんどではないでしょうか。ほうじ茶ともいいますね。緑色の番茶は最近「生番茶」などの名で売られています。

玄米茶」は番茶とこんがり炒った玄米をMIXしたもの
茎茶」とよばれるものも番茶の一種でしょう
(一番茶、二番茶をとったあとには主に茎が残ります)

一般に、11月の枯葉のような番茶は安価なせいもあってか、粗末なお茶と思われがちですね。
秋頃、夏の強い太陽の光を充分に浴びた葉肉の厚い茶の葉を摘み取り、平たい茶の葉のまま蒸気でむしてから乾燥し、一気に強火で焙じたものが番茶です。香り高く、苦みなく、ライトな飲み口。のどごしも、とても爽やか。胃に負担もなく、食後に飲むとすっきりしますね。でもごはんのお供としての人気は、煎茶より数段上でしょう。お茶づけのお茶としてもよいですし、漬け物にも合う。そういえば「サザエさん」に登場するワカメが「お気に入りは?」と訊かれて「お番茶にお醤油入れて飲むの」と答えていました。

さて、番茶はタンニンやカフェインが少なく、小さな子供からお年寄りまで、刺激が少なく安心して飲むことが出来るお茶です。又、フッ素を多く含むので、虫歯予防にもなります。中国地方では、薬として飲まれていた歴史があるそうです。

番茶には、その地方地方で実に様々なものがあるようです。有名なのは「京番茶」「出雲番茶」。また番茶のことを「青柳」「川柳」などと、独自の呼び方をする地方もあるそうです。自分の住んでいるところのお茶屋さんで、その地方独特の番茶が見つかるかもしれません。



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